のれんの存在は知っていても、取り付ける目的を明確に説明できる人は少ないでしょう。
伝統に従っているだけのように感じるかもしれませんが、実は集客に大きく関係しています。
これから店舗を開業しようと考えている人は、売上の向上に役立つアイテムとして
導入を検討すると良いでしょう。
そう言われても、どうして集客に結び付くのかイメージできない人もいると考えられます。
店舗の名称を伝える役目があるのはもちろんですが、店舗のテイストや
雰囲気などを伝えられるのもメリットです。
店舗の名称はどこに掲げても同じだという意見もあります。
たしかに看板を設置することでも、名称をアピールすることは可能です。
ただし、すべての人が看板をしっかり見てくれるとは限りません。
看板ではなく店舗の様子を外からうかがうだけの人もたくさんいます。
そのような場合でも、のれんにはっきり書かれていると
自然と名称が目に入ってくるという仕組みです。
また、看板は常に設置してあるのに対して、のれんは営業するときだけ
取り付けるのが一般的です。
そのため、店舗が営業しているかどうか外からひと目で分かります。
定休日と勘違いされて素通りされるリスクを下げられるということです。
ビジネスチャンスを逃さずに集客に結び付けられます。
センスの良いのれんを付けていれば、店内のデザインも良いと予想してもらえるメリットがあります。
たとえば女性客を増やしたいなら、女性が好むデザインにするのが得策です。
また、外にいる人だけでなく中にいるお客に対しても良い効果を期待できます。
出入口を開閉したときに、通行人に自分の姿を見られることを嫌がるお客は少なくありません。
そのような人は、店舗を観察して出入口から見えやすいと判断すると来店しない可能性が高いです。
のれんを付けておけば通行人の目線を防げるので、そういった懸念を抱かせずに済みます。
多くの人に気兼ねなく来店してもらえるので、集客率のアップを望めます。
人は五感と呼ばれるさまざまなセンサーから情報を得ています。
そのうちの視覚は目から入ってくる情報のことです。これらの情報は、光の強さ・弱さと電磁波である光の周波数による色などがあります。
人が受ける視覚情報のうちおよそ80%以上を色彩が占めている研究結果があります。
例を挙げると、赤い系統からは暖かい印象を受け、青い系統からはひんやりした感覚になる、緑の系統を見ると森林浴をイメージして
落ち着いた感じになるなどです。
企業では、会社名などを表現するためにロゴマークを選定していて、形体やフォントだけでなくて色についても傾注して選ぶ傾向があります。
受け取る視覚情報の8割を占める色の決定は、ロゴマークなどから感じてもらえる企業の印象を左右すると言っても過言ではありません。
単にマークの色だけでなく、対比組み合わせや取り入れる数も重要です。
白地に企業のイメージカラーを当てて表現しようとする場合は、その色によって会社のイメージが決まる、
または反映された色を採用することをします。
これとは異なり、単色でなくてさまざまな色を組み合わせることもあり、多様性を売りとする会社の場合によく用いられる手法です。
加えて、色の選択では競合する他企業の色とは被らないようにすると、ご認識されることがなくなります。
ブランドカラーの選択と採用は、企業のイメージ戦略の重要かつ有効な手法の一つです。