のれんに使われる様々な生地の種類

ターポリン

ターポリンはのれんに使用される素材の一種で、屋外常設向けの
塩化ビニール生地です。


厚みがありしっかりしたビニルのような素材になっていて、
耐久性や耐水性などに優れているので屋外などに常設したり
日よけ幕にも利用することができます。


発色が良く色鮮やかに印刷することができるので、
看板や店舗メニューの表としても活躍しています。

日よけ幕
ターポリンは袋縫い仕立てやハトメ仕立てなどに仕上げることができ、
日よけ幕としていろいろサイズをアレンジすることが可能です。


のれんを作成してくれる業者にもよりますが、一般的にのれんサイズは
クライアントの希望やニーズに応じて作成することが可能です。


横幅については日よけ幕をかけるところの長さを測って決めたり、
縦幅は設置する場所から垂直にかけた長さを測ったり、
幕の裾を前にせり出す状態などで設置するケースもあるでしょう。

防炎素材
そのような場合を想定して垂直にかけた長さに20~30cmぐらいプラスして製作すると後で便利です。


日よけ幕のサイズは基本的に縦×横のサイズでクライアントの希望サイズで
作成してもらうことができます。


ターポリンはビニル系の生地で人気があり、学校などで見かけるような
垂れ幕や横断幕、建築現場などで見ることができる現場シートなどは
この生地で製作されていることが多いでしょう。


ビニル系なので耐久性に優れていて屋外で使用には最適で、もちろん雨や風にあたっても問題ありません。


防炎加工や撥水加工などを希望することができ、依頼するとさまざまな加工を施してくれます。
ターポリンは防炎素材になっていて濡れても大丈夫で、耐久性に優れているのに、
リーズナブルな価格で購入することが可能です。


デメリットをあげるなら他の生地と違って少し傷がつきやすいかもしれませんが、
それでも雨風に耐えることができるほどの強度を持っています。


人の出入りの多い場所などにおすすめの素材でのれん式カーテンにすると便利です。


現場で使用するならフォークリフトの出入りなど手を使わずスムーズに出入りすることができるでしょう。

 

身近に溢れる「塩化ビニール」の歴史

実はPVCの歴史は古く、五大汎用樹脂プラスチック素材の中では歴史があるものです。
元になった塩化ビニールが発見されたのは1835年で、ドイツのユストゥス・フォン・リービッヒとフランスの
アンリ・ヴィクトル・ルニョーによってでした。

 

その後ポリ塩化ビニールに合成する方法が開発されたのが1914年で、後に商品化したのがアメリカのグッドリッチ社です。
ポリ塩化ビニールの紫外線などに弱くもろい特性を改善し、現在の加工しやすい柔軟なPVCに進化、また優れた機能性を
持っていますので世界中で商用利用されていきました。これが1928年のことでした。

 

日本で実用化されたのは1941年と古く、日本窒素肥料(現在のチッソ株式会社)が商品化したニポリットです。
その後戦後の高度経済成長や発展する工業化で生産量は増えていき、時計のベルト・バッグ・農業用ビニールハウス・水道管など
あらゆる分野の工業製品の素材として普及していきました。

 

その後は1997年の生産量のピークがあり、ダイオキシンなどの環境問題によって1999年からは生産量は減っていきます。
しかし現在でも生産量はポリエチレン、ポリプロピレンに次いで第3位であり、年間147万トンにもおよんでおり、
まだまだ工業製品の素材として高い需要があります。